表現(朗読)のクオリティを高めるもっとも有効な方法

2013-10-12 18.52.31現代朗読のゼミや基礎コースの冒頭でかならず基礎訓練をやるのだが、そのなかに「体認のエチュード」というものがある。
この「体認」というのは、私が稽古している意拳という中国拳法で使われる言葉だが、自分の身体を認識する、観る、体感する、などを緻密におこなうことを意味している。

朗読するとき、たいていの人は自分の身体のことをかんがえていない。
自分自身の意識がテキストのなかに没入していたり、テキストと頭と口先のあたりだったり、せいぜい呼吸くらいまで意識がおよぶことはあるかもしれないが、ともかく、全身に意識が向いていることはすくない。
しかし、私たちは声・言葉を発するとき、通常は全身をそれに加担させているのだ。
そこにはその人自身の声のある種のクオリティがある。

朗読するとき、私たちは、日常的におこなっている発声・発音の身体操作を忘れ、硬直化した「読み上げる」動作になってしまう。
テキストを読み上げることと、言葉・声が全身の働きによって表出することとは、まったく質のことなる別の行為といっていい。
現代朗読では、全身を発音・発声・音読に加担させたハイクオリティな表現を追求している。

まったく朗読をやったことがない人も、体認のエチュードを重ねることによって、自分の身体性と発声・音読の関係に気づき、本来自分が自然におこなっている声の表現を朗読においても実現できるようになる。
その方法を現代朗読で提示している。
簡単なことではないかもしれないが、いったんその道筋を理解し、練習方法を身につければ、だれもがすぐれた表現者になれると確信している。
げんに現代朗読協会からは、かつてないユニークでオリジナルな朗読表現者がぞくぞくと誕生している。

注目の現代朗読を体験する方法はふたとおりある。
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