悲しみの壁に希望を探す

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   悲しみの壁に希望を探す

                           水城ゆう

 ずっと部屋にいると気づまりだからいつもここにくるの。と、彼女は思う。
 いつもここ。決まってここ。ここに座ると決めている。と、彼女は思う。
 ここからはテレビも見えるし、このテーブルで食事もできる。手紙も書ける。出入りする人たちの姿も見える。あそこの壁際《かべぎわ》が西の棟《むね》から東の棟につづく廊下のようになっていて、実際には廊下でないことは彼女も知っている。職員やボランティアの人たちがいそがしそうに通りすぎていくのを彼女は眺める。車椅子の仲間が時には泣き叫びながら押されていくのを彼女は眺める。あそこを通る人をひとりも見のがしたくない。と、彼女は思う。
 どのくらい前のことだっけ、一週間前? それとも一か月前? あるいは一年前? たしかにあそこを私の息子がとおったのを私は見たと思った。私はすぐにそのことをヘルパーさんのひとりに伝えた。いま通ったのは私の息子よ。たしかに私の息子だったわ。呼びもどしてくださらない。しかし若い介護職員の男はあなたの息子など通らなかったという。いま通ったのはボランティアのマッツィーさんで、あなたの息子じゃないですよ。そもそもあなたの息子はここに来たことなんかないじゃないですか。と彼は彼女に冷たくつげる。
 私は悲しくなった。と彼女は思う。
 そうじゃない。マッツィーさんが通ったのは私も見ていましたとも。たしかにあれは私の息子ではなくてマッツィーさんでした。でもたしかに見たんです、その前にたしかに私の息子があそこの壁際のところを通っていったのを。私はそのとき冷めかけたスープを飲んでいて、それは昼食のときに飲みきれずに残しておいてもらったもので、あとで飲むから残してくださらないと彼女がたのむと介護職員の男はいやな目をむけてきたけれど私はそれを見なかったふりをしてスープを残しておいてもらったんだわ。すっかり冷めたスープは、でも湯気を立てた熱いスープより飲みやすいし、こぼすことも少なくて、あとで怒られずにすむからね。と彼女は思う。
 私の息子を私に会わせまいとしている者がいる、と彼女は思っている。それは息子の嫁かもしれない、と彼女は思う。あの意地悪な女は息子を私に会わすまいとするかもしれない。息子が私に渡すわずかばかりの小遣い銭を惜しがっているのだ。あるいは孫たちかもしれない、と彼女は思う。孫たちは息子が私に渡すわずかばかりの小遣い銭を自分たちが使いたいと思っているのだ。あるいはここの職員かもしれない。息子がやってきて私が喜ぶ顔をするのをここの職員たちはこころよく思っていないのだ。ここの職員は私を喜ばすことより私を苦しめることに腐心している。
 そんなことはありませんよ高橋さん、と職員の福田さんがいう。私たち職員はみなさんに、高橋さんに喜んでもらうことが一番うれしいんですから。高橋さんを苦しめるようなことをするはずがないじゃありませんか。
 じゃあ、どうして息子が来たことを隠すの?
 隠してなんかいませんよ。息子さんは今日は来ませんでしたよ。
 そうかしら。だってさっき、その壁際のところをたしかに通りすぎるのを見たんだもの。
 きっと会いたいという気持ちが強すぎてそのように見えてしまったのね。でもきっと近いうちに本当に来てくれますよ。息子さんと会えなくて悲しいのね。息子さんと会うのをとても楽しみにしているのね。息子さんが来たら、もちろん、きっと、きっと、お知らせしますよ。もちろんここに連れてきてさしあげますから、それまで待っていてくださいね。
 待っていますとも。と彼女は思う。それにしても、福田さんはいい人だわ。でも、ここの職員の人が皆いい人ばかりじゃないことは、私知ってる。このあいだも食事のあとのデザートがほしくてあの若い職員――なんていっただろうか、佐山という名前だったか、いや、ちがうような気がするが、思いだすことができないのでいまは佐山としておこう、それでいいだろうか、あなた。いいですとも、高橋さん。佐山という名前ではないかもしれないあの若い男性職員に私、デザートをくださらないと頼んだ。そうすると彼、なんていったと思う。なんていったんですか。デザートはさっき食べたばかりじゃないですか、高橋さん、そんなことも忘れたんですか、と彼はいったのだ。それを聞いてあなたはびっくりした。デザートは食べていない。私は忘れてなどいない。第一、自分の腹のなかになにがどれくらいはいっているのか、そんなことは自分が一番よく知っている。私はたしかに昼食は食べたかもしれないし、この胃のなかに昼食のうどんとうどんの具の油揚げとネギとおかずのたくあんとかまぼこと里芋の煮っころがしと柚子の皮のかけらがはいっていることがわかっている。しかし断じてデザートははいっていない。つまり私はまだデザートを食べていない。
 彼女はそのことを狭山という名前かもしれない若い男性職員に告げた。若い職員はうんざりしたような目を彼女に向け、いいや、高橋さん、デザートはさっき食べたばかりだよ、食べたことを忘れただけだよ。あなたの脳は萎縮していて、食べたもののことをすぐに忘れてしまうんだよ。つまりボケてるんだよ。わかってる? あなたはボケてしまって自分がなにを食べたかすら覚えていないんだよ。デザートを食べたとおれがいったらたしかに食べたんだよ。わかった?
 私の目には彼の憎しみに満ちたまなざしが焼きついている。
 彼の憎しみに満ちたまなざし。他の職員もおなじような目で私を見ることがある。ほかにもあわれみに満ちた目。いらいらした視線。うんざりしたため息。疲れきってぞんざいな態度。ここにはそういうものが満ちている。
 私に必要なのはそういうものではない。
 私は車椅子をよろよろとまわしながら、いつものテーブルのへりに近く。テーブルの端をつかんで、車椅子ごと身体をテーブルに寄せる。力が思ったようにはいらず、指はテーブルの端をすべっていく。
 私の指は骨ばって、血管が浮いている。皮膚の表面はしわだらけ、しみだらけだ。かつては美しく張りがあり、皮膚の下には弾力のある脂肪が柔らかく骨格を包みこんでいた。血管は脂肪に隠れ、点滴の針を刺すための血脈すら探すのに苦労するほどだった。それがいまは乾ききって、荒涼とした月面のような風景を見せている。
 彼女はなんとかテーブルに身体を寄せると、いつのまにかだれかが持ってきてくれたぬるいスープのはいったカップをつかみ、口に運ぶ。唇の端からこぼさないように気をつけながら、すこしだけスープを口にふくむ。それから、いつものように反対側の壁際に視線を向ける。
 最近はいった若い女性の職員が、シーツやら枕カバーやらおむつやら消毒剤のボトルやらなにやかやぎっしりと乗せたカートをおずおずと押しながら、壁の前を右から左へ横切っていく。古参のボランティアの男性がゆっくりと、しかし目的のあるはっきりした足取りで左から右へ通りすぎる。そのあとを事務職の女性が書類フォルダーを小脇にかかえ、せかせかと忙しそうにやってきて、古参の男性を「お疲れさま」といいながら追いこしていく。そうして、しばらくだれも来なくなる。
 彼女は待っている。
 背後の南向きの窓からは冬の日が射しこんでいる。
 背中があたたかい。眠りこみそうだ。いっそこのまま永遠に眠りこんでしまえればいいのに。
 壁から目をはなさないようにしながら、彼女は右手を持ちあげ、自分のしわくちゃの手を目の前にかざす。骨ばって、しみだらけの手の甲が見える。指のあいだから向かい側の壁が見える。
 ふいに彼女の記憶のなかに声がよみがえってくる。
「あたし、おばあちゃんの手、好きだよ」
 孫娘の声だ。
「こんなにしみだらけで汚いのに?」
「汚くなんかない。おばあちゃんの手、いいにおいがする」
 孫娘がしわくちゃで骨ばった手を取り、自分のすべすべして丸いほっぺたにあてた。
 そういえば、と彼女は思いだす。
 いとしい人にきみの手が好きだといわれたことがある。自分はそのとき、ぷくぷくして子どもみたいな自分の手が恥ずかしいと思ったのだった。
 孫娘は気持ちよさそうに、何度も手をほっぺたにこすりつけている。自分もとても気持ちがよくて、ずっとこうしていられればいいのに、と思う。
「おまえ、いつ帰るの?」
「帰らないよ。ずっとここにいるよ」
「お父さんはもう帰ったのかい?」
「お父さんもずっとここにいるよ。ほら、あそこ」
 孫娘が振り返ると、ちょうど左の廊下のほうから息子が壁際伝いにこちらにやってくるのが見えた。
 そうか、みんなずっと、前からずっと、ここにいたのね。と私は思う。

ロード・オブ・ザ・カッパン

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   ロード・オブ・ザ・カッパン

                           水城ゆう

 いとしいシトよ。
 知ってのとおり、いまや、わしらの仲間の多くが死にたえた。生きのこったのは、このとおり、わしらわずかな者だけで、それも皆そろっているわけではない。途中で息絶えた者もいれば、行方知れずになった者もおる。連れ去られた者も何人かおるのは知ってのとおりじゃ、いとしいシト。
 しかし、生きのこっておる者は年月を重ねているとはいえ、おおむね元気じゃ。
 これを見よ、いとしいシトよ。まだ輝きとずっしりとした重みを失っておらんこのカツ爺を。このカツ爺の、鋭さをまだ失っていない頭部の刻みにインクを乗せ、紙にくぼみができるほど強く押しつけて黒々としるしを残す日を夢見ておる。
 その日は近い、いとしいシトよ。わしらがふたたび立ちあがる日がもうそこに来ようとしている。
 いまや世界はア・ドビ族やモ・リサーワ族に支配されておる。辺境にもリ・コピ族やリ・ソグラーフ族がモロドールをねらってうごめいておる。これらはいずれも、わしらを裏切って最初に世界を支配しはじめたシャーショク人の子孫じゃ。シャーショク人がバイオテクノロジーによってさらに電算シャーショク人へと進化したとき、ア・ドビ族、モ・リサーワ族という突然変異が世界を覆いつくしたのじゃ。
 彼らの欲はとどまるところを知らぬ。すべてを覆いつくし、食いつくしてもなお、世界を拡大させようとしておる。
 しかし、いとしいシトよ、彼らが生みだす紙にはあのかぐわしきくぼみがないではないか。わしらはかぐわしきくぼみを作ることができる。それはくっきりと、指でなぞればあたかも点字を読むかのようにそのまま読めるかもしれぬという魅力を感じるものじゃ。
 わしらの名前を聞いてくれ、いとしいシトよ。
 そう、わしらの名前はカッパン。
 カッパン、カッパン、カッパン。
 形ある活字、それがカッパン。
 いまわしらはふたたび立ちあがる。バーチャルイメージにおおいつくされた世界のなかで、重たき鉛を屹立させ、実体としての活字を復活させるのじゃ。
 カッパン、カッパン、カッパン。
 いざ足並みをそろえ、モロドールの地をともにめざさん!

編む人

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   編む人

                           水城ゆう

最初のループを引きしめて、鎖編みでつくり目をひとつ。できた。編み目の大きさを確認してから、ふたつめのつくり目。みっつめのつくり目。よっつ。いつつ。ろく。なな。はち。きゅう。じゅう。じゅういち。じゅうに。これでつくり目が十二目。できた。ひと目鎖で立ちあげて根元にかぎ針を差しこんでこま編みをひと目。その目にもう一回差しこんでこま編みをふた目。隣の鎖を拾ってみっつめのこま編み。また隣に移ってよっつめのこま編み。いつつめのこま編み。むっつめ。ななつめ。やっつめ。ここのつめ。じゅう。じゅういち。じゅうに。じゅうさんでつくり目の最初の鎖まできた。このつくり目にあとひとつこま編みを編んで一段めができた。あなたは作られて五十年もたったくるみ材の肘掛け椅子に腰をかけている。右手には八号のかぎ針、左手からは白い毛糸が床に置かれたかごのなかの毛糸玉へとのびている。あなたの前にはどっしりとした鋳物の薪ストーブが置かれ、ガラス窓越しにゆったりと揺れるオレンジ色の炎が見える。
(二回目はコーダにすすむ)

あなたは安心してくつろぎ、満ち足りているように見える。老眼鏡の奥の瞳はおだやかに編み目を追い、手の動きもせわしなさはない。あなたはたぶん手提げかばんを編んでいるのだが、だれのためのものなのかはわからない。だれかに編んであげると約束したような気もするが、それがだれなのかは忘れてしまった。ひょっとしたら孫娘なのかもしれない。孫は自分の娘の娘だが、今年十歳になったばかりだと思う。それともそれは去年のことだったろうか。とにかく、孫娘がおばあちゃん編み物上手ねといい、おまえにもなにか編んであげようかといい、うん編んであたし毛糸の帽子がいいなと孫娘がいい、そうかいじゃあ暖かい毛糸の帽子を編んであげようねといい、そのことをあなたは忘れてしまっていま手提げかばんを編んでいる。孫娘が本当は二十三で来月には結婚式をあげる予定であることも忘れている。孫娘とその母親、つまりあなたの娘が、あなたが結婚式に出られるかどうかでちいさないさかいを起こしていることも、あなたは知らない。ひと目鎖を立ちあげて二段めに取りかかる。二段めもこま編みで編み進める。いち。に。さん。し。ご。ろく。しち。はち。きゅう。じゅう。じゅういち。じゅうに。これまでどのくらい編んだろうか。数え切れないくらいたくさん編んだ。マフラー、帽子、かばん、セーター、靴下、ひざ掛け、カーディガン、クッション、シュシュ、エコたわし、コースター、ドアノブカバー、ポーチ、ポシェット、ペンケース。あなたが編み物をはじめたのは割合遅くて、もちろん学生時代はクラスメートといっしょにマフラーを編んだりしたこともあったのだが、受験が忙しくなったり、課題に追われたりといつしか遠ざかっていたあと、結婚し長女をみごもり、仕事を一時中断したときに再開した。三段めもこま編みで一周してから、四段めから模様編みで進めることにする。かわいい模様にしよう。女の子に気にいってもらえるように。あなたは自分もお気に入りの玉編みにしようと思う。中長《ちゅうなが》編み三目をひとつの目に編み入れる中長編み三目の玉編み模様にしよう。四段めの最初を鎖三目で立ちあげたら、まずは未完成の中長編みをひとつ編んで三目めのこま編みの頭に引き抜く。未完成の中長編みのふたつめをおなじところで引き抜く。未完成の中長編みのみっつめをおなじところで引き抜く。そして最後に中長編みの未完成になっているループを一気に引き抜けば、玉編みがひとつ完成だ。ひとつ鎖でつないで、つぎの中長編み三目の玉編みに取りかかる。いまはそんなことをかんがえもしないけれど、かつてはかんがえていたことがある。編み物はなにかに似ていると。そう、たとえば、あなたが生涯を捧げようと決意していた音楽。あなたは好きになった同級生のために、ラジオを聴きながらマフラーを編んでいた。FMラジオで、そのときクラシック音楽の番組が流れていて、クラシックだけれど現代に近い作曲家の音楽が聴こえてきた。トランペットが鋭い高音のメロディを奏《かな》で、あなたは雷に打たれたように編む手を止めた。あとでわかったことだけれど、それはストラビンスキーのペトルーシュカというバレー組曲で、そのとき以来、あなたは毛糸を編むことから音を編むことに進んだのだった。とてもつらくて大変な受験の準備と受験を乗りこえてあなたは音楽のアカデミーに進み、たくさんの音を編む道にはいっていった。そのことをいまのあなたはすっかり忘れている。いや、どうだろう。ちょっと待って。いま、孫娘のためだと思って手提げかばんを編んでいるあなたから鼻歌が聴こえてくる。そのメロディは聴いたこともないものだけれど、クロマティックな現代的なラインを持っている。ひょっとしてそれはあなたが過去にたくさん書いた曲のひとつなのだった。それをあなたはいま、口ずさんでいる。口ずさみながら五段めに取りかかっている。五段めも中長編み三目の玉編み模様で編み進めていく。五段目、六段目、七段目と、四段を中長編み三目の玉編み模様で編み進めた。ほら、とってもかわいくなってきたわ。これなら私のかわいい娘も気にいってくれるでしょう。もうすぐ小学校を卒業する私の娘。音楽にはあまり興味がないみたいなのが残念だけど、体を動かすことは好きみたいで、バレエは楽しく通ってくれている。べつにバレリーナになってほしいわけじゃないけれど、音楽とともに人生を編んでいってくれるとうれしいわね。七段めが終わり、八段めに取りかかろうとしたとき、突然あなたは手をとめる。だめ。やっぱりこれ、だめ。かわいくない。こんなんじゃ気にいってもらえない。女の子はこんなものを好きにならない。もっとかわいくなきゃだめ。これは失敗。やりなおし。最初からやりなおし。ほどいて最初からやりなおし。そしてあなたはそれまで編んだ毛糸を端からどんどんほどいていってしまう。
(最初にもどる)

(コーダ)
人生は取りかえしがつかない、すぎてしまった時間には二度ともどれない、とよくいわれるけれど、あなたはそうは思わない。あなたが編んできたたくさんの編み物や音楽や愛する人や子どもたちとの時間や、年輪を重ねたその肉体は、二度ともとにはもどらないし先にすすむしかないのだ、その先は肉体のおとろえと滅びの時間へとつながっていて、すべてのものは無に帰すのだという人がいるけれど、あなたはそのようにはかんがえていない。あなたがいま編み物をほどいているように、編んだ先から毛糸をほどいて最初にもどろうとしているように、あなた自身もいまほどかれつつある。孫娘が本当は二十三歳であることも、来月には結婚式をあげることも、手提げかばんではなく帽子をほしがっていたことも、あなたは忘れほどかれていく。自分が何歳であるのかも忘れてしまったし、目の前にあると思っている薪ストーブが本当はたんなるガラスのテーブルで冷たい光を反射しているだけであることもわからなくほどかれている。四段め、三段め、二段めと順調にほどいていって、最後の段もほどきはじめる。手のなかの編み物は幅が細くなり、ゆっくりと慎重に毛糸をほどかないとからまってひっかかってしまいがちになる。最後の段も一目、二目とほどいていき、とうとう鎖編みの作り目だけがのこる。たくさんの編み物や音楽や愛する人や子どもたちとの時間や、年輪を重ねた肉体をほどいてきたあなたは、最後の作り目だけになって、いまそこにそうやってくるみ材の肘掛け椅子に腰をかけている。そしてあなたは最後の作り目をほどきはじめる。ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ。
(フィーネ)