カテゴリー: 見る・聞く
現代朗読協会が新宿ピットインに登場した日
少し前のことになります。8月30日、火曜日。
以前から告知していたように、フリージャズピアノの第一人者である板倉克行さんのライブに、げろきょがゲスト出演してきました。
会場は日本のジャズシーンのメッカといっても過言ではない、新宿ピットイン。
私も何度か行ったことがあるはずなんですが、30日はまったく新鮮な気持ちで行ったせいか、まるで初めて来たライブハウスのように感じました。壁にはマイルス・デイビスやコルトレーンやエルビス・ジョーンズの写真パネルが、サイン入り(!)で貼られています。すごーい。
出演者は板倉さんのほかに、ベースふたり、タップダンサーひとり、サックスひとり、フルートひとり、ヴォイスひとり、という変則。
そこへ朗読がふたり、野々宮卯妙と照井数男。
私は当初、小型シンセを持っていこうと思っていたのだが、小型とはいえけっこう機材が重いので、簡易キーボードに持ちなおそうとして、さらに考え直した。こんなちゃちな機材で勝負できるわけがない。どうせちゃちなものを使うなら、身体で勝負できるものにしよう。
というわけで、ピアニカ一本ぶらさげていくことした。
7時半、開場。お客さんがパラパラと入ってくる。でもがら空き。そして半分くらいはげろきょ関係者。みんなありがと〜。
しかし、始まってみてわかったのだが、これだけのすんごいスリリングなセッションを、これだけの数の人しか目撃できなかったなんて、なんて贅沢というかもったいないというか。ま、しかし、商業システムや大衆はこれだけ鋭くとんがった先端表現を、もはや必要としていないんだろうな、という実感。
でも、私は必要としている。必要としている人が、少ないけれどいる。そしてここから次の時代が始まる。
セッションは板倉さんが出演者を次々と指名する形で、
「まるで学校みたいだな」
と、板倉さんも笑っていたが、まったくなにも決めごとのないフリーセッションが、次々と展開していく。
板倉さんが私にピアノをゆずってくれ、2曲、セッションに参加できた。そして、最後はピアニカで参戦。これが意外にも好評で、板倉さんも大変おもしろがってくれて、よかった。私も楽しかった。
そして野々宮はもちろん、照井数男もがんばってくれ、われわれげろきょが日本の第一線のフリーミュージシャンと張り合って一歩もひけを取らないパフォーマンスを展開できることが照明される現場を、私は目撃していた。
(水城・筆)
現代朗読協会が新宿ピットインに登場した日
少し前のことになります。8月30日、火曜日。
以前から告知していたように、フリージャズピアノの第一人者である板倉克行さんのライブに、げろきょがゲスト出演してきました。
会場は日本のジャズシーンのメッカといっても過言ではない、新宿ピットイン。
私も何度か行ったことがあるはずなんですが、30日はまったく新鮮な気持ちで行ったせいか、まるで初めて来たライブハウスのように感じました。壁にはマイルス・デイビスやコルトレーンやエルビス・ジョーンズの写真パネルが、サイン入り(!)で貼られています。すごーい。
出演者は板倉さんのほかに、ベースふたり、タップダンサーひとり、サックスひとり、フルートひとり、ヴォイスひとり、という変則。
そこへ朗読がふたり、野々宮卯妙と照井数男。
私は当初、小型シンセを持っていこうと思っていたのだが、小型とはいえけっこう機材が重いので、簡易キーボードに持ちなおそうとして、さらに考え直した。こんなちゃちな機材で勝負できるわけがない。どうせちゃちなものを使うなら、身体で勝負できるものにしよう。
というわけで、ピアニカ一本ぶらさげていくことした。
7時半、開場。お客さんがパラパラと入ってくる。でもがら空き。そして半分くらいはげろきょ関係者。みんなありがと〜。
しかし、始まってみてわかったのだが、これだけのすんごいスリリングなセッションを、これだけの数の人しか目撃できなかったなんて、なんて贅沢というかもったいないというか。ま、しかし、商業システムや大衆はこれだけ鋭くとんがった先端表現を、もはや必要としていないんだろうな、という実感。
でも、私は必要としている。必要としている人が、少ないけれどいる。そしてここから次の時代が始まる。
セッションは板倉さんが出演者を次々と指名する形で、
「まるで学校みたいだな」
と、板倉さんも笑っていたが、まったくなにも決めごとのないフリーセッションが、次々と展開していく。
板倉さんが私にピアノをゆずってくれ、2曲、セッションに参加できた。そして、最後はピアニカで参戦。これが意外にも好評で、板倉さんも大変おもしろがってくれて、よかった。私も楽しかった。
そして野々宮はもちろん、照井数男もがんばってくれ、われわれげろきょが日本の第一線のフリーミュージシャンと張り合って一歩もひけを取らないパフォーマンスを展開できることが照明される現場を、私は目撃していた。
(水城・筆)
「KOTOHOGU! 〜言祝ぐ東北」で言祝いできた
(レポート by 水城ゆう)
昨夜は武蔵小山のライブカフェ〈アゲイン〉での朗読ライブ「言祝ぐ東北」に行ってきた。
主催はげろきょの仲間・唐ひづる。ゲスト朗読で野々宮卯妙も出演。私は少しだけピアノ演奏で助っ人。
しゃちほこばった堅苦しいライブではなく、お客さんに飲んだり食べたりしてもらいながら、トーク混じりの気楽なライブで、大変楽しかった。お客さんのノリもよかった。
とはいえ、しっかりとメッセージも込められていて、最後はいろいろな思いが伝わったのではないだろうか。
それにしても唐ひづるの軽妙なトークと自由自在な朗読は、本当にすばらしかった。東北弁の朗読も楽しかった。それにどちらかというと重厚な野々宮がからみ、化学反応を起こしていた。私のピアノなどまったく邪魔なくらいで、本当によい朗読は余計な音は不要なのだと実感した。
おふたりさん、お疲れさまでした。
ライブパーティー追記
昨日書いたレポートは水城の自分用セットリストを見ながら書いてたので、演目に抜けがあった。
8演目に加えて、「7.」と「8.」の間にもう一演目あったのだった。
正しくは以下のとおり。
7. 水城ゆう「初霜」
しまだなおこ
8. 水城ゆう「青い空、白い雲」
まぁや&瀬尾明日香
9. 夏目漱石「蛇」
野々宮卯妙
「青い空、白い雲」はゼミ生でライブワークショップにも参加していたまぁやと瀬尾明日香によるふたり読みで、ライブ直前になって急遽やることが決まったもの。
分かち読みや同時読みで構成されたものだが、あまりガチガチには決めごとはなかったとのこと。コミュニケーションのなかでストーリーが展開していくのが気持ちよかった。部分的に「問いかけと返答」のような読み方の工夫もあった。
ライブパーティー追記
昨日書いたレポートは水城の自分用セットリストを見ながら書いてたので、演目に抜けがあった。
8演目に加えて、「7.」と「8.」の間にもう一演目あったのだった。
正しくは以下のとおり。
7. 水城ゆう「初霜」
しまだなおこ
8. 水城ゆう「青い空、白い雲」
まぁや&瀬尾明日香
9. 夏目漱石「蛇」
野々宮卯妙
「青い空、白い雲」はゼミ生でライブワークショップにも参加していたまぁやと瀬尾明日香によるふたり読みで、ライブ直前になって急遽やることが決まったもの。
分かち読みや同時読みで構成されたものだが、あまりガチガチには決めごとはなかったとのこと。コミュニケーションのなかでストーリーが展開していくのが気持ちよかった。部分的に「問いかけと返答」のような読み方の工夫もあった。
感動の羽根木朗読ライブパーティー
昨日7月9日(土)の午後3時から、羽根木の家で朗読ライブパーティーをおこなった。
「朗読はライブだ!」ワークショップ参加の4名を中心に、ほかにもゼミ生など何人かに参加してもらって、お座敷ライブを開催した。
まずびっくりしたのは、3時から始まって、終わったのは5時だった。たっぷり2時間、やっていた。
そして、暑かった。気温は35度を超えていた。羽根木の家にはエアコンなどもちろんない。
そんな条件のなか、お客さんと出演者が一体となり、2時間という時間をまったく感じないほどお互いに集中して、数々の演目が上演された。
終わってからも、さまざまな感想をいただいた。
音楽ライブや芝居をたくさん観に行っている人たちから、ダントツにおもしろかった、すばらしかったという感想をいただいた。今日になってもまだ感動が続いている、という話をゼミ生からも聞いた。
私はずっとピアノに張りついて、いわば出ずっぱりの状態だったのだが、まったく苦にならなかった。楽しくてしかたがなかった。
昨日の演目を書いておく。
1. 夏目漱石「夢十夜」より「第三夜」の群読パフォーマンス
山田正美、まぁや、瀬尾明日香、玻瑠あつこ
2. 菊池寛「形」
瀬尾明日香
3. 宮澤賢治「いちょうの実」
山田みぞれ
4. 水城ゆう「階段」
玻瑠あつこ
5. 怪談「皿屋敷」
まぁや
6. 太宰治「女生徒」より
嶋村美希子、照井数男
7. 水城ゆう「初霜」
しまだなおこ
8. 夏目漱石「蛇」
野々宮卯妙
「1.」は大変息の合った、すぐれたパフォーマンスだった。私からも再演希望。
「2.」はテキストを読んでもらえばわかると思うが、人の「形」が相手にどのような影響を与えるのかを書いた時代もの。それを瀬尾ちゃんがファンシーなワンピースを着て読み、途中でそれを脱いでお客さんに「形」とは何か、という命題を付きつける斬新な二重構造のパフォーマンスで表現。
「3.」は今回のワークショップが初朗読のみぞれさんが、なにも飾らない、なにもたくらまない、無垢な朗読で全員を魅了した。
「4.」は大阪弁をところどころで交えたり、別の出演者をからませたり、小道具にクイックルワイパーを使ったりと、アイディアいっぱい、動きいっぱいの「楽しい怪談」となった。
「5.」は定番の古い怪談を、なんとゴスロリファッションで決めたまぁやが、これもまぁやからのリクエストで音楽もゴシック調のオルガンサウンドで付けて、日本ではなく西洋風のテイストで上演して、斬新きわまりなかった。
「6.」は若手ふたりによる、もはやユニットとして(くやしいけれど)息の合った観のあるパフォーマンスを、照井くんによれば「いいふうにでたらめにやれた」という目の離せないスリリングに見せてくれた。
「7.」は14歳の少女の思春期の複雑な心情を描いた作品だが、中学生の娘さんの制服をこっそり借りだしてきて着込んだなおさんが、動きまわるほどに時間をさかのぼって14歳にタイムスリップし、思春期の心情を吐露する朗読を痛々しく表現してくれたのがすばらしかった。
「8.」はバロック朗読第一人者が重厚に歪んだ朗読をスタートしたと思いきや、途中から自由自在にピアノとのガチンコセッションを繰り広げ、その実力を存分に見てつけてくれた最高クオリティのパフォーマンスであった。
残念ながら、ビデオカメラの不調で、その記録は残っていない。
来場いただいた方の目には焼きついていることだろう。ライブとはそういうものだ。
これらの演目は、もう少し観客にとってよい条件で再演できないか、と思っている。現時点で、私と出演のみんなとこの日の観客による、最高傑作だからだ。
(演出:水城ゆう)
夏うふ&読んで歌うコンサート@さいたまが終了
昨日、埼玉新都心にある埼玉県障害者交流センターのホールで、「読んで歌うコンサート」をおこなってきました。
現代朗読協会のゼミ生でもある「浦和区市民活動ネットワーク公認団体・アーツ&ケア・コミュニティ」の日榮さんの主催で、私と伊藤さやかによる音楽ユニットOeufs(うふ)と、現代朗読協会の野々宮卯妙、照井数男とで、歌と朗読のコンサートをおこないました。
30人くらいの方がいらしてくれて、皆さん、熱心に最後までお付き合いくださいました。
途中、宮澤賢治の「双子の星」の朗読パフォーマンスもおこなったんですが、20分以上のかなり長い演目にも関わらず、最後までしっかりと聴いていただきました。
小さなお子さん連れのお母さんがたもいらっしゃいました。
終わってから、抱きつかんばかりにして握手を求めてこられたお年寄りもいらして、私も大変楽しかったです。
東四つ木デイサービスセンターで音読ワーク
葛飾区の東四つ木デイサービスセンターに、出張音読ワークに行ってきた。
ゼミ生の朱鷺さんが『音読・群読エチュード』を買ってくれて、それをデイサービスセンターの所長さんに見せたところ、「これはおもしろい」といっていただき、所長さんも一冊買ってくれた。それがきっかけで、実際に私が行って、皆さんと音読ワークをやることになったのだ。
行ってみると、とても活気のあるにぎやかなセンターであることにまず驚いた。
朱鷺さんもおられた。お会いするのはひさしぶりである。といっても、いつもSkypeではお声を聞いているのだが。
さっそくワークをやる。
お年寄りの方が4、50人くらいだろうか、それぞれテーブルを囲んでくつろいでおられた。
近刊の『音読・群読エチュード』からいくつかのエチュードを選んで、職員の方もいっしょにやる。私のほかに、現代朗読協会の野々宮がアシスタントで来ている。
まずは宮沢賢治の「星めぐりの歌」。最初はいっしょに声を出して詩を読み、そのあと「質問と返答」のエチュード。
こちらでは音読ワークはあまりされたことがないということで、その時点ではまず少しとまどわれていた方もいたようだが、リズム読みのエチュードになると皆さん手拍子でノリノリになってきた。リズム読みのエチュードで使ったテキストは、ロバート・ブラウニングの「春の朝」という詩を上田敏が訳したもの。
最初は手拍子で、そのあと私がピアノを弾いて、全員でひとつの音楽を奏でるように音読をしてもらった。
やっている途中から、皆さんの表情がどんどんイキイキしてきて、眼も輝いて、あちこちから声があがってくるのが、私も楽しかった。
最後は皆さんもよく知っている唱歌「早春賦」や「花」「さくらさくら」を一緒に歌った。
所長の森さんや職員の方もとても喜んでくれて、行ったかいがあった。私もとても楽しく、勉強になった。森さんからは「お年寄り向けの本も書いてほしい」といわれた。その際にはサポートしてくれるそうだ。ありがたい。ちゃんと考えてみることにしよう。
この音読ワークに興味のある方は、気軽に声をかけていただけたらと思う。
子どもだけでなく、お年寄りにもとても有効であることがわかったし、現代朗読協会でやっているように大人にも大変役に立つエチュードなのだ。
(演出・水城ゆう)
公演写真「朗読とマジックのあるカフェ」
先日、10月24日におこなわれた「朗読とマジックのあるカフェ」の公演の模様を、写真で紹介します。
写真はすべて、名古屋ウェルバ・アクトゥスのディレクターをやってくれているファンキーが撮ってくれたものです。わざわざ名古屋から来てくれました。
(1)菊地裕貴と照井数男
(2)照井数男 いよっ、男前!
(3)水城ゆう ピアノソロのときの。いよっ、男前! 後姿だけど。
(4)左から菊地裕貴、唐ひづる、玻瑠あつこ、野々宮卯妙 華やかな絵ですな。
(5)菊地裕貴、唐ひづる、玻瑠あつこ
(6)マジシャン・畷案山子 本に火がつこうとしているところ。
(7)照井数男と女性陣 楽しそうな絵ですな。
(8)おなじく リレー朗読の最中。
(9)おなじく これも女性陣はリレー朗読中でしょうか。
(10)菊地裕貴と唐ひづる
(11)菊地裕貴 出演者のなかでは一番若い。かわいいね。
(12)玻瑠あつこと野々宮卯妙
(13)唐ひづる 背後霊は照井数男
(14)玻瑠あつこ 背後霊は照井数男
(15)終演まぢか
(16)終演後の歓談タイム
(17)集合 出演者とげろきょメンバー。みんないい顔してる。
(18)舞台袖の桟敷席 なに楽しそうにはしゃいでるの? ロボットが見てる。
「朗読とマジックのあるカフェ」ライブレポート
2010年10月24日。あ、息子の誕生日だった。
10時すぎ、羽根木の家へ。けっこう寒い。雨が降りそうだ。丸さんが車ですでに来て、駐車場で待っていてくれた。さっそくいっしょに家の中へ。
ちょっとお茶してから、荷物を積みこみ(といっても今回はたいした荷物はなし)、11時に下北沢〈Com.Cafe 音倉〉へ。関係者は現地集合することになっていて、すでに出演者はみんな来ていた。
まずは照明のセッティング。
今回、照明はまぁやがやってくれることになっていて、その打ち合わせを最初にやる。そのまま照明合わせを兼ねて軽くリハーサル。
途中からマジックの畷さんが来たが、マジックの仕込みがあるので、そのままリハーサルを進行。ただし、照明や立ち位置などは相談しながら。
リハーサルはあっという間に終わる。
あとはのんびり。昼食を食べたり、休んだり。
名古屋のファンキーから、いまから行くという連絡が入る。びっくり。柊麗子といっしょに東京に来ているらしい。うれしい。
14時、開場。
開演1時間前に開場というゆったりしたスケジュールだが、これは店の意向を受けて。開演までゆっくり飲食を楽しんでもらおうということで、ライブカフェならでは。
今回、集客に苦労したのだが、昼の部はそれでもそこそこ来てくれる方が集まった。ほとんどが顔見知りや、出演者の知り合いばかりなので、会場はなごやかな雰囲気に。これはこれでいい感じ。
15時、開演。
今回、当日パンフレットを作らなかったので、この演目の経緯や出演者について私が最初に少ししゃべる。こういうことは珍しい。
そのあと、照明を落とし、演目がスタート。
この内容は、近く、抜粋映像をYouTubeなどで見られるようにする予定。ビデオカメラを丸さんが担当してくれた。あと、iPod touch でもビデオ録画してみた。
終わってから、皆さんと歓談。
いつもいわれることだが、どこまで即興でどこまで取り決めがあるのか、という話になる。多少のきっかけはあるが、基本的に読みはすべて即興。このように読まなければならない、という演出指示はいっさいない。ある程度、こういう読み方がおもしろいのでそれでいこう、という稽古でのイメージ作りはあるが、それも作り込まれたものではなく、その場の雰囲気や出演者同士のコミュニケーションのなかで自在に変化していく。
音楽はもちろん、完全即興である。
というと、たいていの人がびっくりするのだが、むしろ演出的取りきめであんな複雑なことはできないと思うのだが。もしそれをやるとしたら、何ヶ月もみっちり、綿密な段取り稽古をしなければならないだろう。ってなことを、演劇の人たちは普通にやっているのかもしれないが。
取り決めを完全にこなせることを練習するのではなく、どのようにでもやれるように、どんなことにでも対応できるように稽古するのが、現代朗読の方法だ。
昼の部のお客さんが帰り、我々は食事。
毎回、音倉では、まかない飯が出る。これがありがたい。そしておいしいのだ。今回はタイカレーだった。ありがたくいただく。
スケジュールがゆったりしているのはいいが、待ち時間が長い。居眠りしたり、のんびりと夜の部の開場を待つ。
18時、夜の部、開場。
お客さんが少ないので、最初、だれも来なくて、このままだれも来ないのではないかという錯覚に陥るほどだった。私も少し居眠りしてしまった。
夜の部のお客さんがようやく何組かやってきて、にわかににぎやかになった。身内ばかり、というか、よくいえばアットホームな雰囲気のなか、19時、夜の部開演。
昼の部より笑い声がたくさん聞こえたり、マジックとお客さんの交流が楽しかったりと、また違った雰囲気になった。
終わってから歓談。
これもいつもいわれることだが、これだけおもしろい内容なのに、もっとたくさんの人に見てもらいたいね、といわれる。毎回いわれる。つまり、宣伝下手、集客力のなさ、ゆえのことだ。
今後のライブや公演の開催については、根本的な部分から見直したいと思った。つまり、我々はなんのためにライブや公演をやるのか、という本質的な問いからの再スタートだ。
いずれにしても、昨日音倉においでいただいたすべての皆さんには、深く感謝いたします。ほかでは得ることのできない貴重な体験をさせていただきました。皆さんもいくらかでもその体験を共有していただけたら幸いでした。
(演出:水城ゆう)
朗読とマジックのあるカフェ
ご来場ありがとうございました!
現代朗読協会にしかできない、即興演奏に呼応する自由な発想でのセッション的パフォーマンス!