これ以上おもしろいことはもうできないんじゃないか

いよいよキッズ4こと「キッズ・イン・ザ・ダーク ~ 夏と私」の公演日が近づいてきた。
昨日も稽古だった。
今日も稽古だ。
げろきょは人からおどろかれてしまうほど稽古が少ないのだが、それでもある程度はやる。

今回は朗読台本がA4の紙一枚のみで、中原中也の短い詩「夏と私」と私の短い詩「夏と私」の2編を使うだけ。
この2編をくりかえし、さまざまな形で朗読することで、約75分間の公演をおこなう。
と、こう書くと、いったいどういうふうにやるんだろう、と思いませんか?
思いませんか?
観に行きたくなりませんか?

キッズ公演はこれが4回めになるけれど、毎回、こんなおもしろい朗読パフォーマンスはないと自分でも思っている。
朗読という常識を打ち破り、しかし私がかんがえる「本当は朗読はここまでやれるんじゃないか」という基礎概念を作り、身体表現としてのことば使いを育ててきた結果としての公演になっている。
毎回おもしろくて、終わったあとは「これ以上おもしろいことはもうできないんじゃないか」と思うのだが、不思議にその次はさらにおもしろくなっている。

私のアイディアもそうだが、ここには自分に正直で誠実に表現する共感的な表現者が結集していて、そのみんなのアイディアも力になっている。
前回4月におこなった春公演も、これ以上おもしろいものはできないだろう、と思うくらいおもしろくやれたのに、今回のキッズ4はまちがいなくさらにおもしろくなっている。
とんでもないアイディアとパフォーマンスが結実するはずだ。

さまざまな読み方を次々と繰り広げていくわけで、その段取りはたくさんあるのだが、しかし私が一貫してみんなに確認してもらっているのは、「いまここの自分自身の身体」を感じているかどうか、自分の全体性のなかから声や言葉が出てきているかどうか、ということだ。
それができたとき、そこには有機的なひとつの生き物としての群読の迫力と魅力が生まれるだろう。
そして今回の公演ではそれがまちがいなく目撃できるだろうと確信している。

私は朗読者ではないが、音楽家としてみんなとおなじステージに立てる幸せを予感している。
本当に楽しみだ。
興味がある方はぜひお越しください。
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