このところ、テキスト表現ゼミは奥田くんひとりが参加することが多い。
彼は羽根木の家にも直接来るが、月に2回あるオンラインのテキストゼミのチャンスにも参加している。
もともと文章テクニックはあったが、どうしても物まねっぽく、オリジナリティのあまり感じられない、小器用なものだった。
これは私自身にも身におぼえのあることだ。
私も一時そうだったが、いっそオリジナリティのないことを武器にしてしまおうか、どんなスタイルでも書いてしまえることを強みに打ち出すこともできるか、などと思っていたこともある。
が、そんな小手先では自分の唯一無二の表現ができるものではない。
まだたまに小手先で書きあげるようなものもできてしまうことがあるが、昨夜書いてきたものは非常におもしろく、作品世界そのものがユニークで、力があり、海千山千の私ですらつづきを読みたいと強く思ったほどだった。
こつこつと集中して書きつづけてきて、ここまで到達した奥田くんに拍手したい。
ほんとはどんな人でも自分のなかに大きな可能性を抱えているのだが、つづかないんだよね。
奥田くんの才能はこつこつとつづけてきたということそれ自体がそうなのかもしれない。
ところで、テキストゼミにかぎらず現代朗読協会のゼミはすべて、オンライン参加ができる。
Google+のハングアウトというビデオチャット機能を利用していて、同時に10人まで参加できる。
しかも無料。
地方や外国など遠隔地の方、事情で家をあけにくい方など、もっとどんどん利用してくれたらいいと思っている。
(現代朗読協会主宰・水城ゆう)
※オンラインでもゼミの体験参加ができます。オンラインクラスの参加方法はこちらをご覧ください。