現代朗読のヘンセン

grk体験講座ではいつも簡単に、

「現代朗読というのはどのようにしてできたか」

とか、

「私はピアニストであり小説家であり、朗読はやらない人間なのだが、このような者がどうして現代朗読協会を主宰するにいたったか」

といった話をするのだが、いつかちゃんと書いておきたいと思っていた。

たぶんかなりのテキスト分量になるのでいまは書かないが、そのあらましをざっとメモしておきたい(忘れないうちに)。

 

箇条書きにしちゃおうかな。

 

◎20代はじめの頃、京都でバンドマン(ピアノ弾き)をやっていたが、カラオケブームのせいで仕事がなくなり、故郷の福井に帰る。

 

◎福井で大人向けのポピュラーやジャズピアノを教えはじめた。

 

◎FM福井開局。ラジオ番組の制作に関わる。

 

◎30代は職業作家(小説家)で生計を立てると同時に、ラジオ番組制作には関わりつづけていた。番組で知り合ったタレントで俳優の榊原忠美氏と、朗読と即興演奏のパフォーマンス活動も展開。

 

◎40代に東京に仕事場を移し、ラジオ番組やオーディオブックの制作会社・アイ文庫を設立する。

 

◎朗読と音楽の番組を制作するも、制作費がなくギャラを払えないので、声優やナレーターの卵に仕事をする依頼する。が、あまりに朗読表現がおそまつなので、彼らといっしょに朗読研究会を立ちあげる。従来の朗読教室や声優学校のノウハウではなく、朗読表現の本質的な考察と実験をスタートさせる。

 

◎2006年、NPO法人現代朗読協会を設立。現代表現としての朗読活動を本格的にはじめる。

 

そして「現在にいたる」わけだが、2006年からこの2014年の8年間にも、現代朗読はいくつかの変遷をへて進化&深化しつづけてきた。

 

◎そもそも朗読という表現行為はなにをどうすることによって成立しているのか。その目的はなにか。

 

◎表現の場における共感とコミュニケーションの理解。

 

◎朗読における身体性の重要性。

 

◎表現のオリジナリティを担保するものはなにか。

 

◎朗読における即興性。たくらみを手放し、偶有性を受け入れる表現とはどういうものか。

 

◎個々の生命やその活力そのものにつながる表現となるために、どのようなトレーニングが有効か。

 

◎現代朗読についての水城の考察をまとめた本『現代朗読考――コンテンポラリーアートとしての朗読』がリリースされる。

 

現在では共感的コミュニケーション、マインドフルネス、即興性といったものをキーワードに、自分自身の「いまここ」の身体性とマインドに注目し、ありのままの自分を表現するための朗読を大切にしている。

また、現代朗読は群読表現にも特徴があり、個人の存在とそれがお互いにつながりあったなかでのパワフルなパフォーマンスも、どこにもない独特のものだと思っている。

 

などと、ことばでいくら説明しても、なかなか現代朗読の魅力や本質を伝えきれるものではない。

一番いいのは、活動拠点である羽根木の家に来てくれることだ。

体験講座や、ゼミの体験参加、あるいは時間が取れれば個別にお話することもできる。

興味のある方はどうぞ気楽においでいただきたい。

 

※現代朗読体験講座は7月5日(土)18:00-20:00の開催です。詳細と申し込みはこちら

※現代朗読ゼミへの7月の体験参加可能な日時など詳細はこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です